2024年9月16日の外国為替市場で、円相場が一時1ドル=139円台に上昇し、約1年2カ月ぶりの高水準を記録しました。この円高・ドル安の動きは、米連邦準備理事会(FRB)が17〜18日に開催予定の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、大幅な利下げに踏み切るとの観測が再び強まったことが背景にあります。これにより、日米金利差の縮小が意識され、円買い・ドル売りが進行しました。
利下げ観測と市場の動き
市場では、FRBが約4年半ぶりに利下げを実施することがほぼ確実視されており、注目はその利下げ幅に移っています。8月の米消費者物価指数(CPI)の発表では、インフレが依然として根強いことが示されたため、利下げ幅は通常の0.25%と予測されていました。
しかし、米ウォール・ストリート・ジャーナルが12日に報じたところによると、利下げ幅が通常の倍となる0.5%になる可能性も示唆されました。これにより、米金利先物市場での予想が変化し、16日午後1時時点で0.5%の利下げを見込む予想は約6割にまで上昇(報道前は約1割)しています。
薄商いの中での値動き
16日は日本の東京市場が休場だったため、取引量が少ない中での値動きとなりました。朝方は一時1ドル=140円80銭台と前週末よりも約60銭円安・ドル高が進む場面もありましたが、その後の動きで円高が進行しました。
今後のFRBの政策動向次第では、さらに円相場が動く可能性があり、投資家や企業は引き続き注意が必要です。
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