日向灘でM7.1の地震発生:気象庁が南海トラフ地震に警戒呼びかけ
8日夕方、日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生しました。これを受け、気象庁は午後7時15分に「南海トラフ地震臨時情報」(巨大地震注意)を初めて発表し、次の巨大地震への警戒を呼びかけました。
気象庁は、南海トラフ地震の想定震源域において、通常より大規模な地震が発生するリスクが高まっていると判断し、防災対策の徹底を促しています。
地震後の対応策を再確認
専門家による評価検討会は、地震活動が活発であり、ひずみ観測点で地震による変化が確認されたと報告。今後も注意が必要であり、政府や自治体からの情報に基づいて、適切な防災対応を行うよう求めています。
南海トラフ地震が発生した場合、関東から九州までの広い範囲で強い揺れや津波が予想されます。過去のデータによれば、M7.0以上の地震後1週間以内にM8クラスの地震が発生する確率は数百回に1回程度ですが、油断は禁物です。
日常の備えを再チェック:家具の固定や避難経路の確認を
地震に備えて、家具の固定や避難経路の確認、家族との連絡手段を再確認することが重要です。特に、お年寄りや小さな子どもがいる家庭は、早めの避難を検討してください。
今後の情報を注視し、必要に応じて自主的な避難を行うことが求められます。
気象庁の会見要約:次の大地震に備える
気象庁は、臨時情報を発表した背景について「南海トラフ地震の発生リスクが通常より高まっているが、特定の期間内に必ずしも発生するわけではない」と説明しています。引き続き、政府や自治体からの情報に注意し、防災対応を徹底するよう求められています。
臨時情報 注意が必要な地域は
国は南海トラフ巨大地震で、震度6弱以上の激しい揺れや高さ3メートル以上の津波のおそれなどがある茨城県から沖縄県にかけて、内陸の地域を含む29の都府県、707市町村を防災対策の推進地域に指定しています。
今回の地震を受けて気象庁はこれらの地域では地震への備えを改めて確認してほしいと呼びかけています。
南海トラフ地震臨時情報とは
「南海トラフ地震臨時情報」はふだんと比べて巨大地震が発生する可能性が相対的に高まったと評価された場合にとるべき防災対応がわかりやすいよう、気象庁が「巨大地震警戒」や「巨大地震注意」といったキーワードを付けて発表する情報です。
【南海トラフ地震臨時情報(調査中)】
南海トラフ沿いでマグニチュード6.8以上の地震が発生したり、ひずみ計と呼ばれる観測機器でふだんと異なる地殻変動が観測された場合に、南海トラフ地震との関連性について調査を始めたことを示す「調査中」というキーワード付きの情報が発表されます。
気象庁 “関連を調査 状況に応じ身の安全を守る行動を”
南海トラフの巨大地震は、九州の日向灘から静岡県の駿河湾にかけてのプレート境界で発生する巨大地震です。政府の地震調査委員会は、マグニチュード8から9の巨大地震が今後30年以内に「70%から80%」の確率で発生すると予測しています。
およそ100年から200年の周期でマグニチュード8クラスの巨大地震が繰り返し発生していて、10年前に発表された被害想定では最大クラスの地震が起きれば東日本と西日本の広い範囲が激しい揺れに襲われ、沿岸部では最大で30メートルを超える巨大な津波が押し寄せるとしています。
最新の推計では、最大で死者が23万人あまり、全焼・焼失する建物が209万棟余りにのぼるとされています。南海トラフ地震が発生した場合の影響は甚大であり、最大で23万人が犠牲になる可能性があるとされています。防災対策の強化が急務です。
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